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24Vアダプタ仕様のぺるけ式バランスアンプを作る(2) ~制作・調整~ [ぺるけ式FET差動バランスアンプ]

前回の記事でLTspiceによる動作確認ができたので今回は製作過程をまとめました。

20140330_095325.jpg





前回のぺるけ式FET作動ヘッドホンアンプ作成の記事ではぺるけ氏のサイトの製作手順に従いラグ板で制作しましたが、バランスアンプとなるとラグ板で作るのも大変そう(リンク参照)でしたので、ユニバーサル基板で作成することにしました。

色々と検索してみるとnariさんのブログがとても参考になるユニバーサル基板の配置図を公開しておられたのでそちらを参考にさせて頂きました。
Nariさんありがとうございます!

リンクは下記のURIです。
http://blogs.yahoo.co.jp/ep3_civic2004/31443660.html


今回バランスアンプの24V化を行い、コンデンサの大型化やリップルフィルタの追加、定電流回路の変更をしているので部品配置等が若干ながら変更しています。

また、前回の記事の定数で制作したところやはりトランジスタの発熱が大きかったり、きちんとした対称動作になっていなかったので回路の定数を若干変更しました。

回路図および配置図は下記の通りです。


キャプチャ.PNG
回路図rev.2

初段増幅部のドレイン電圧がセンター電圧よりやや高かったので負荷抵抗の値を若干大きくしました。
また、トランジスタの発熱によりダイヤモンドバッファ最終段のアイドル電流が50mA近く流れ、ケースに入れた際に熱暴走する可能性があったのでアイドル電流を下げる目的で22Ωだったところを3Ωに変更しています。

本当はエミッタ抵抗2.2Ωを5~10Ωまで上げれば解決しそうですがなるべく出力インピーダンスは下げたかったのでエミッタ抵抗の値はそのままにして前段の抵抗の値を下げました。これ以上下げてもアイドル電流が下がらなかったりしたのでエミッタ抵抗が低すぎることにも原因があるように思います。なんにせようまくいかなかった原因は今後の宿題としたいと思います。


タカス基盤レイアウト1.gif
Rチャンネル部+電源部

タカス基盤レイアウト2.gif
Lチャンネル部

(L-ch +やL-ch GNDといった表記は電源基板からLチャンネル基板に電源を供給するために設けているので2枚の基板の同じ表記の部分を配線するための表示です)

Nariさんのブログ記事を見るとわかると思いますがほぼ丸パクリです…
何事も最初は真似から始まるんです!という言い訳をしておきます…

部品配置に関して自分なりに考えて変更したところを強いて挙げるとすれば2つの入力信号の配置を近づけてhotとcoldの線を撚りやすくしたぐらいでしょうか。(出力信号も一応撚りやすいように近づけてます)

後は特に工夫などはなく定電流回路の変更やコンデンサのサイズの変更に伴い若干配置や配線を変えただけになります。



書くのを忘れていましたが今回はタカスのIC-301-72というユニバーサル基板を用いました。ぺるけ氏おすすめの基板でnariさんの配置図もIC-301-72用でしたので私もこのユニバーサル基板を採用しました。この基板は電源やアースラインが基板を分断する形で通っているため実装が楽なんだとか。

それと上記の基板レイアウトを作成するにあたって下記のリンク先の基板のパターン図を使わせて頂きました。
基板レイアウトはこの画像をパワポに貼り付けてゴリ押しで作成してます(汗)

http://homepage2.nifty.com/jr7dut/uni.htm

このレイアウトを基に実際に作成した写真が以下のようになります。



1.jpg
まずは背の低いジャンパからはんだづけしていきます。これが意外と面倒です。


2.jpg
次に抵抗です。


3.jpg
その次に背の高そうなトランジスタやダイオードをハンダ付けし、最後にコンデンサをはんだづけします。コンデンサはケースに入ることを確認してから実装する予定だったのでこの段階ではハンダ付けは行いませんでした。

このようにバイパス線→抵抗→トランジスタやダイオード→コンデンサといった背の低いものから順に実装していくと楽でした。


次に行ったのはケース加工です。
今回使ったケースはタカチのHENシリーズ、HEN110520です。

http://www.takachi-el.co.jp/data/pdf/08-11.pdf

試作機と言いながらも長く愛用することも考慮しまして少し高めのケースを買ってます。

また入力にはバランス入力だけでなくアンバランス入力も付けたかったのでパネルに取り付ける部品は下記のようにしました。


◆フロントパネル
・3ピンXLRメス*2 (ヘッドホンアウト)
・50kAカーブ4連ボリューム
・LED


◆リアパネル
・3.5ステレオミニ (アンバランス入力)
・RCA*2 (アンバランス入力)
・3ピンXLR*2 (バランス入力)
・トグルスイッチ(バランス⇔アンバランス切り替え用)
・DCジャック(24Vfi.Qアダプタ取り付け用)
・トグルスイッチ(電源ONOFF)


2014/5/6追加写真**************************************************

20140330_094905.jpg
フロントパネル
ヘッドホン出力(バランス出力):3ピンXLRコネクタ


20140330_094853.jpg
リアパネル
ライン入力1(バランス):3ピンXLRコネクタ
ライン入力2(アンバランス):RCAコネクタ
ライン入力3(アンバランス):3.5mmステレオミニ

***************************************************************

入力に関しては上記のように
アンバランス2系統、バランス1系統としました。
試作機と言えど今後様々な機器に接続する、誰かに譲ることも考えまして入力系統は多めにしました。

これだけのコネクタやスイッチを取り付けるとなるとスペースが結構ギリギリになってしまい適当に穴あけをするわけにもいかなそうだったのでフリーのCADで穴あけ用の配置図を作りまして下記のようにパネルに貼り付けて穴あけ作業をしました。

CADに関しては使い方がよくわからなかったので以前少しだけ使ったことがあったフリー版の鍋CADを使いました。

http://www.nabetech.com/ntcad/


4.jpg
パネルに合わせて切って…

5.jpg
マスキングテープで綺麗に貼り付けます。

今回はじめてXLRコネクタ取り付け用の大きな穴あけをするということでどうやって開けるか色々悩みましたが、研究室にそこそこ大きいボール盤があったのでホールソーを買って穴あけすることにしました。

今回は少々高価でしたがぺるけ氏の穴あけ指南ページでオススメされていたユニカ製のメタコアトリプルというホールソーの24mm経をこのためだけに買いました(笑)

http://www.unika.co.jp/products/holesaw/holesaw3.html

今後もXLRコネクタにはお世話になるでしょうしそれを考えるとそこまで高い買い物ではないでしょう。いずれはボール盤も自分で買いたいですね(笑)

実際に使ってみるとバリも少なく、穴あけも非常に楽です。3000円程度と中々高いお値段ですが買う価値はありました。これは私からもおすすめしておきます。


今回は以下の手順で丁寧に穴あけを行いました。

① CADの配置図をパネルにきれいに貼り付ける
② ズレがないことを確認した後、配置図に従いセンターポンチでガイドをつける
③ 1.5mm~2mmの経の小さいドリルで中心点からずれないように慎重に穴あけ
④ 必要経に達するまでドリルの経を1.5mm~2mmずつ大きくしていきながら複数回穴開け
⑤ 穴が空いたら大きい経のドリル(今回は12mm)を使いバリ取り

前回までは面倒だったので最初から大きめの経のドリルで穴あけをしていましたが、今回は穴あけの場所がちょっとでもずれるとパネルの取り付け等ができなくなるおそれがありましたのでかなり丁寧に開けました。

ホールソーに関しては3mm程度の穴あけを行った後に水をかけながら作業を行いました。本当は潤滑油がいいのですがなかったのでしかたなく水です。何もかけないで作業すると歯が痛みそうですし発熱がすごいです。


6.jpg
かなり時間をかけて作業を行ったので今までで一番綺麗に穴を開けることあできました。

仕上がり具合はとても綺麗です。

しかし!仕上がり具合は綺麗ですがXLRコネクタのネジの通し穴の配置を逆にしてしまっていたので穴あけをやり直してます(笑)なので上記のCADの写真の穴あけ配置も実は間違っているのですorz

どっちみちコネクタをつけたときに穴自体は隠れるので無問題です!(おい


さて、ようやく穴あけも終わり後は配線して終了かなと思っていたのですが、この時点でケースの長さがやや足りない、もしくはかなりギリギリであることに気づいたのです…

Nariさんのブログを見てタカスの基板2枚が余裕で入るんだと勘違いしてましたが、nariさんのアンプと違ってこちらは入力もバランス入力していてボリュームが4連になるのでボリュームがかなり長くなることを完全に忘れていました…

7.jpg

8.jpg

9.jpg

ギリギリすぎてケース組みも大変そうだったのでやりたくはなかったのですが致し方なくタカス基板をすこし削り、ボリュームの下のスペースを活用しました。
まあ基板を削ったり、穴あけを間違えても蓋をしてしまえば見えないので全く問題ないですね^^;

11.jpg
基板がケースに入ることが確認できたのであとは背の高いコンデンサを実装し、各入出力部品等と基板を配線します。

2014/5/6追加写真**************************************************

ちなみにきちんとケースに入れた時の写真がこれです。かなりギリギリです。
20140330_094745.jpg

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12.jpg
この段階で早速電源を入れてみて各トランジスタやコンデンサの電圧チェックをして動作が正常に行われているかを確認したり、実際に正常な音が出ているかを確認します。


今回は簡易リプルフィルタを追加していてRCの時定数がかなり大きくなってしまっているので電源投入後1分は待ってからテスターで電圧をチェックします。

結果、最終段のアイドル電流値以外は概ねシミュレーション通りとなり動作としては問題なく、T1で試聴してみて音が正常に出ていることが確認できました。


次に帯域30MHzファンクションジェネレータで矩形波を入力に入れてみてきちんと期待通りの増幅が行われているか確認します。

今回のクローズドループゲインは1.12倍程度です。アンバランス入力の場合はその半分になるようなので、そこで回路が安定動作するかも波形をみて確認します。

下記に開放負荷、アンバランス入力時の出力波形を示します。

output sine 1kHz.png
1kHz正弦波入力

1kHz 矩形波 out.png
1kHz矩形波入力


10kHz 矩形波 output.png
10kHz矩形波入力


output 100kHz 矩形波.png
100kHz矩形波入力

これを見ると波形がきちんと出ていることが確認できる一方で矩形波の立ち上がりにリンギングが発生しており可聴域外の周波数特性が少し単調減少していないように見受けられます。ただリンギングも僅かですので安定的に動作していると言えると思います。


次にバランス入力時の入力と出力の波形を示します。

バランス入力はちょっと前に組んでいたhujiwara氏のDAC9018Dからバランス出力しています。
13.jpg

ケース加工が面倒だったので未だにバラックですが、こいつの出力からコネクタなどをスルーして直接基板にはんだづけしてバランス入力での音を確認します。

構成としては
ノートPC(foobar2000)
DIYINHK製USB to I2S基板→I2S接続
Renew DAC9018D→バランス出力
ぺるけ式24V仕様バランスアンプ
バランス仕様に改造したT1(測定時はオシロスコープのみ)

という感じです。DACの詳細はまた後日に書きたいです。



InputOutput.png
バランス入力時の波形を見ると入力が4.8Vppの時に出力が5.52Vppとなっているので仕上がり利得は約1.15と設計に近い値となっていることがわかります。少し利得が低いのでひょっとしたら利得をちょっと上げれば矩形波のリンギングももう少し抑えられるんじゃないかとも思っていますので今後利得もちょこちょこ変えてみようと思います。


20kHz L R out.png
また、20kHzの矩形波を入力した際のLとRの信号を見る限りきちんとHot,Cold信号が出ています。




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Matthiou

>>makimakiさん

nice!ありがとうございます!
by Matthiou (2014-04-05 22:39) 

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